以前のバージョンがすでにインストールされている場合は、上書きせずに、 違うディレクトリにインストールするか、以前のファイルをすべて削除してから 新しいバージョンをインストールしてください。 (前のバージョンのファイルと混在しないようになっていればOKです。 必ずしも以前のバージョンを削除する必要はありません。)
以前のバージョンからの変更点は、このマニュアルに履歴が記載されているほか、 プログラミングマニュアルの目次に、 [New]がついている項目は、解説が追加または変更されていることを示しています。

ver2.55の変更点

ver2.55は、以前のバージョン(2.5)に対して次のような拡張・修正を行なっています。 このバージョンは、なるべくver2.xの上位互換で動作するように作られていますが、 一部の機能で非互換になる可能性があります。
このアップデートによって、ver2.xで使用していたソーススクリプトが正常な動作しなくなる 可能性は以下のものがあります。


• 新規に追加された命令の名前と、ユーザーがつけた変数の名前が重なるとエラーが発生します。 新規に追加されているキーワードは以下の通りです。

  iparam wparam lparam looplev sublev (システム変数)
  logmode logmes memcpy memset onkey onclick (新規命令)
  oncmd on (予約キーワード)
  

• repeat命令の繰り返し回数に0を指定している場合は、動作が異なります。ver2.5では、 回数0でもループ内が1回実行されていましたが、ver2.55ではループ内は実行せずに 通過します。
• ver2.55以前に出力された「start.ax」などのオブジェクトファイルは、 ver2.55のものと互換性がありません。 必ずソーススクリプト(asファイル)をコンパイルし直して実行させるようにしてください。
  
  ver2.5から、ver2.55までの更新履歴は以下の通りです。
  
  ver2.55
  
  
• 非常に大きなソースのコンパイル時に起こる不具合を修正。
• 非表示ウインドゥを新規生成した場合に一瞬表示される不具合を修正。
  
  ver2.55 rc2 (ver2.6 beta12)
  
  
• exec命令のコンテキストメニューに"properties"が指定できない不具合を修正。
• 実行履歴ログ機能を使おうとすると一般保護エラーが出る不具合を修正。
• 2.55RC1でinputオブジェクトの入力文字数制限を間違える場合がある不具合を修正。
  
  ver2.55 rc1 (ver2.6 beta11)
  
  
• 2.55β3で、ツールウインドゥのYサイズがおかしくなる不具合を修正。
• デバッグウインドゥの配列変数表示時に一般保護エラーが出る不具合を修正。
• システム変数cmdlineの取得可能文字数を1024に修正。
• NT系カーネルでinputオブジェクトの入力文字列が取得できない場合がある不具合を修正。
• print、mes命令で複数の改行を認識しなかった不具合を修正。
• 拡張プラグインhspext、hgimg、loadlib、llmodを最新のものに更新した。
• ワンキーヘルプなどの命令説明に標準で備考を表示するように修正した。また、htmlによる命令リファレンスを分割して表示を軽くした。
  
  ver2.55 beta3 (ver2.6 beta10)
  
  
• 非常に大きなソースが実行された時にエラー2などが出る不具合を修正。
• 実行ファイルが深い階層にある時にDLLに渡すDPM情報が破壊される不具合を修正。
• #uselibで指定したDLLがない場合に不正処理で落ちる場合がある不具合を修正。
• 2.55β2でID0のウインドゥサイズがおかしくなる不具合を修正。
• 2.55β2でクリーンアップモジュールが正常に呼び出されない不具合を修正。
• 2.55β2で一部のヘルプ、サンプル、ヘッダファイルでエラーが出る不具合を修正。
• システム変数に代入をしようとした時にエラー行が不明になる不具合を修正。
  
  ver2.55 beta2 (ver2.6 beta9)
  
  
• WindowsXPなどでツールウインドゥの縦サイズが異常になる不具合を修正。
• width命令でサイズ指定を省略した場合にサイズが異常になる不具合を修正。
• 「a.0.d」のような２次元配列の表記を小数と誤認識する不具合を修正。
• 画面の初期化サイズが4の倍数でない時にbmpsave命令で起こる不具合を修正。
• 拡張プラグインとして登録する命令が241以上でエラーが出る不具合を修正。
• 同梱のプラグインhspdx.dllをSinagawaさん製作のものと差し替えた。
  
  ver2.55 beta1 (ver2.6 beta8)
  
  
• HSP終了時にモジュール内のクリーンアップ定義命令が呼び出される仕様を追加。
• ３次元以上の配列を使った時のコンパイル時にエラーが起こる不具合を修正。
• combox命令の配置時にオブジェクトIDをシステム変数statに返す仕様を追加。
• サブルーチン、モジュール呼び出しの深さ(ネスト)最大数を32重まで増やした。
• buffer命令で作成した仮想画面でredraw命令を実行した場合の不具合を修正。
• 新しいウインドゥスタイル指定時にウインドゥサイズを間違える不具合を修正。
• ID2以降のウインドゥスタイルをscreen、bgscr命令で再指定できるように修正。
  
  ver2.6 beta7
  
  
• repeat命令の仕様をver2.5に近いパラメータ指定(負値で無限、回数0で繰り返しなし)に変更。
• β6で２次元以上の配列指定でエラーが出ていた不具合を修正(小数値指定の仕様を一部変更)
• ループレベル、ネストレベルを返すシステム変数looplev,sublevを追加。
• β6のgstyle命令を廃止してscreen命令のパラメータに統合。
• exec命令にコンテキストメニューの操作名を指定するパラメータを追加。
• button命令の配置時にオブジェクトIDをシステム変数statに返す仕様を追加。
• 配列の添字に負の値を指定した時に予期しないエラー表示が出る不具合を修正。
• gcopyの半透明合成時に0%はスキップ、100%時は不透明コピーに最適化されるように修正。
• font命令に下線、打ち消し、アンチエイリアスのオプション指定を追加。
• dialog命令のオプション16,17(ファイル選択)でキャンセル時にrefstrの内容をクリアするように修正。
• すべてのソースをVisual C++ SP5で再コンパイルした。
  
  ver2.6 beta6
  
  
• chgdisp命令のフルカラーモード切り替えがWindows2000など一部のビデオドライバで正常に動作しなかった不具合を修正。
• 履歴付き実行機能を追加。スクリプトエディタに履歴付き実行メニューを追加。およびログ出力の設定を行なうlogmode,logmes命令を新たに追加。
• 変数に割り当てられたメモリブロックをコピーするmemcpy命令、および固定値でクリアするmemset命令を追加。
• フルカラーモード時に半透明合成を行なうオプションをgmode命令に追加。
• screen,bgscr命令に作成時非表示にするオプションを追加。
• ウインドゥの標準スタイルを設定するgstyle命令を追加。
• HSPスクリプト中に小数および固定小数値を記述することを可能にした。(バイナリデータとして扱えるだけで演算で使用することはできません)
• HSPの中間コード体系を見直し実行速度が少しだけ向上した。(β6以前のバージョンと中間コード(オブジェクトファイル)に互換性がないので注意してください)
• 暗号化されたBMPファイルを読み込み失敗していた不具合を修正。
• objprm命令でmesboxオブジェクトに指定した文字列が反映されない不具合を修正。
• 拡張プラグインをtype$20で呼び出すとrefstrが破壊される不具合を修正。　
• スクリプトエディタのウインドゥ内へのドラッグ&ドロップ時にセーブをキャンセルするとWindows9xでフリーズしていた不具合を修正。
• スクリプトエディタのバージョンダイアログに表示されるURLを修正。
  
  ver2.6 beta5
  
  
• スクリーンセーバー実行時のキー中断ができなくなっていた不具合を修正。
• buffer命令で作成したウインドゥIDにオブジェクトの作成ができる不具合を修正。
• スクリプトエディタのPACKFILE編集ダイアログで、暗号化されたファイルを削除した場合に異常終了する不具合を修正。
• スクリプトエディタで、新規保存をキャンセルするとファイル名が未設定になる不具合を修正。
• スクリプトエディタのウインドゥ内へのファイルドラッグ&ドロップに対応した。
• 拡張プラグインhspext.dllのclipsetg命令がWindows2000で正常に動作しなかった不具合を修正。
• すべてのソースをVisual C++ SP4で再コンパイルした。
• スクリプトエディタにファイルをドロップするとWindows9xでフリーズする不具合を修正。(beta5aのみ)
• 拡張プラグインhspdx.dllのes_window命令のパラメータ2が認識されなかった不具合を修正。(beta5aのみ)
  
  ver2.6 beta4
  
  
• continue命令をパラメータなしで使うと、cntの値が更新されない不具合を修正。
• Windowsシャットダウン時に、onexit命令実行先がウインドゥの数だけ行なわれる不具合を修正。
• getstr命令実行時に区切られた文字コードがシステム変数statに反映されなかった不具合を修正。
• ファイル選択ダイアログの拡張子指定(パラメータ1)を1023文字まで指定可能に修正。
• exeファイル作成時に、同名ファイルが実行中の場合にエラーで止まる不具合を修正。
• スクリプトエディタのpackfile編集画面に暗号化指定のスイッチを追加。
• 拡張子「mpg」をムービーファイルとして認識するようにした。(ただし環境によってはウインドゥ内表示は行なわれないことがあります)
• sndload命令で64Kよりも大きい音声ファイル(WAV)を扱えるように修正。
  
  ver2.6 beta3
  
  
• int命令で文字列型を数値型に変換する際に「$1a80」のような文字列を16進数として変換するように変更。
• gmode1の状態でgcopy命令によるフルカラーコピーを行なった場合に、RGB=(0,0,0)を透過色として扱わないように修正。
• packfileの暗号化に仮対応。
  
  ver2.6 beta2
  
  
• onexit命令使用中にID2以降のウインドゥがクリックで終了してしまう不具合を修正。
• Windowsシャットダウン時に実行されるonexit命令がシャットダウンプロセスを止めないように変更。
• await命令中にonkey命令が効かなかった不具合を修正。
• input、mesbox命令で使用される変数の初期値が反映されなかった不具合を修正。
• continue命令で指定するシステム変数cntの値がずれて反映されていた不具合を修正。
• onkey命令実行時のシステム変数iparamがマイナス値にならないように修正。
• mesbox命令のデフォルト内容サイズが大きい場合にうまく改行されない不具合を修正。
  
  ver2.6 beta1
  
  
• repeat命令に対しての仕様を変更。無限ループ、ループ無視などの方法を改変しました。
• magファイル読み込み時にファイルが存在しない時に落ちるのを修正。また、mag形式のファイルサイズ制限を撤廃。
• カッコを使用した式の内部で文字列の比較を行なうとエラーになる不具合を修正。
• getstr命令実行時に区切られた文字コードをシステム変数statに返すように修正。
• hspcmp.dllのヘッダファイル(hspcmp.as)を修正。
• bmpsaveによる作られたファイルのヘッダがまれに開けないものになる不具合を修正。
• 「'〜'」で半角カナを指定した場合にコードの取得を失敗する不具合を修正。
• システム変数refstrのバッファを4096バイトに拡張、他ディレクトリ名などを保持する文字列バッファを拡張。
• Windowsシャットダウン時にもonexit命令で指定された終了ラベルが実行されるように修正。
• mesbox命令で配置した入力ボックスから取得される文字列の最大文字数を65535まで拡張した。
• パラメータ指定で認識される文字列のサイズ(文字列式を含む)を65535文字まで拡張した。また、そのサイズを超える場合にはエラーを出すように修正。
• button命令の名前に変数を指定できるように修正。
• キーやマウスからのイベント割り込み実行を指定するonkey、onclick命令を追加。また、割り込み処理用のシステム変数iparam,wparam,lparamを追加。
• スクリプトエディタのコマンドライン指定文字列のバッファサイズを拡張。
• スクリプトエディタのpackfile編集ダイアログで、カレントディレクトリが深い階層にあった場合に正常なファイル情報が生成されない不具合を修正。また、生成されるpackfileの改行コードをCR+LFに変更。
• スクリプトエディタにラベル一覧からの移動、およびカーソル行No.の表示機能を追加。