3. 超カンタンスクリプト
それではスクリプトを実際に書いてみることにします。 ここで、最初にコピーしてきたサンプル用の画像データが活躍する時 が来ました。ディレクトリを作る時にコピーしてきた HSP2TTL.JPG と いうファイル。これは、HSP2のタイトル画面が入ったJPEG形式の画像フ ァイルですが、これをとりあえず表示させてみましょう。
HSPスクリプトエディタで、「ファイル」メニューの「新規作成」を 選んで、何もない状態から書き始めます。
最初の1行は、

picload "HSP2TTL.JPG"
です。これで終わり。 ええー?? もう終わりー?? まあ、最初は超カンタンスクリプトって ことで、この1行を入力してみてください。
入力するにあたっては、ちょっとだけ注意点があります。 まず最初にTABキーを押して、ちょっとだけカーソルを右にずらして から、入力しましょう。これは、HSPの約束事の1つで、最初にTABを 入れておくと後々スクリプトが見やすくなるという特典がついてくる ので、くせをつけるようにしてみてね。もう一度言うと、
最初に TAB を入れておこう
ということ。よく覚えておいてね。 そして、TABの後は小文字でpicload、そして「"(ダブルクォーテーシ ョン)」の記号とHSP2TTL.JPG、そしてまた「"」の記号で終わりです。
では、この1行で何が起こるのか、さっそく試してみましょう。 HSPのスクリプトを実際に実行させてみるには、「HSP」メニューにあ る、「コンパイル+実行」を選びます。これは、ファンクションキー のF5を押してもショートカットできます。
F5 のキーを押して、さっそく実行!
ちょっと間があいた後、新しいウインドゥが出て、さあグラフィック 画像が…と思ったところで一瞬でウインドゥが消えて何ごともなかった かのように静まりかえることと思います。 もし、そうならないで「error」とか書かれたダイアログが出てしまっ た人は、入力した1行にミスがあるか、必要なファイルをコピーし忘れ ています。もう一度、よく見比べて確かめてみてくださいね。
しかし、正しいとしても一瞬だけ画面が表示されてすぐに閉じてしまう と正しいというのも何かおかしい…どこか間違えたかなと思うかもしれ ませんが、それはそれでいいのです。
つまり、HSPのスクリプトは最初の行に書いてある作業から順番に実 行していき、スクリプトの最後まで進むとウインドゥを閉じて終了す るのです。だから、さっきの1行は「HSP2TTL.JPG」という画像を表示 しなさい、という作業内容で、その後に何もすることがなかったの で、そのまま終了してしまった、というわけなんですね。
でもそれじゃ困ります。せっかく表示した画像が見れなくてはいけま せん。そこで、さきほどのスクリプトを下のように変更してみましょ う。
picload "HSP2TTL.JPG"
stop
今度は、さっきのスクリプトに「stop」という行を足して、2行にな りました。さっきと同じように、「stop」の前にTABを入れるのを忘 れないようにしましょう。では、再びこのスクリプトを実行させて みてください。F5のキーを押してみると…。
今度は、画像を表示してそのままになったはずです。 ここまでくれば、もう想像に難くないように、「stop」という行を 追加したために、そこで停止するようになったのです。このように、 HSPのスクリプトによってHSPの動作、作業の内容を思いのままに操 ることができるのです。このスクリプトを書く作業こそが、HSPでの プログラミングになります。
スクリプトを書くことにより、HSPは色々なアプリケーションに変わ る可能性があります。あなたは、その第一歩を踏み出したのです。
実行して出てきたHSPのウインドゥが、画像を表示してそのままにな ったのを確認したら、もうそのウインドゥは閉じてかまいません。 「×」マークのクローズボックスボタンを押すか、alt+F4のキーを 押して閉じてください。 すると、またまたHSPスクリプトエディタに戻ってくるはずです。
これから先も同じように、スクリプトを書いて、それを実行…とい うパターンが何度も出てきますから、この流れを把握しておいてく ださい。実行した後のウインドゥを閉じないで、エディタに戻ると 次に実行した時にまた新しいウインドゥをどんどん開いていって、 メモリがなくなっていくので気をつけてね。
1.HSPスクリプトエディタでスクリプトを編集
2.F5を押して実行
3.実行結果がHSPのウインドゥで表示される
4.HSPのウインドゥを閉じる
5.HSPスクリプトエディタに戻る
6.1に戻ってくりかえし

とりあえず、画像を表示することはできました。でも、まだまだ スクリプトの道は始まったばかり、これから さらに進んでいってみましょう。